WE CREATE CONFECTIONERYお菓子は、
創造するもの。
「YOKUMOKU」ってどんな意味?
スウェーデンの首都ストックホルムから北へ
約800kmの北極圏の線上にある、森と湖に囲まれた
小さな町の名前(JOKK MOKK)。
そこには自然の厳しさとは対照的な家庭の温かさがあります。
その語らいを弾ませるのは、
いつも食卓を飾るホームメードのお菓子たち。
その真心がこもった手作りのおいしさこそ洋菓子の真髄だと感じ、
綴りも日本人に馴染みやすいように「YOKU MOKU」と変えて私たちは社名を名付けました。
菓子には、人を笑顔にする不思議な力があります。
創始者である藤縄則一は、
戦後、原材料の確保が難しい中、
自身のつくった菓子たちが人々を笑顔にすることに心打たれ、
菓子づくりに生涯をささげました。
その思いを受け継いだ私達は、
たくさんの人々においしい菓子を届けたい。
そう願い、まごころを込めた菓子づくりを信念としています。
食べる人の喜ぶ顔を想像して、こころを込めてつくる。
これが創業以来続く「菓子作りの精神」です。
YOKUMOKUの
こだわり
はじめて、を創る。
今までにないお菓子をつくるには、
今までにない困難がつきまとう。
それを乗り越えた時、手にしたものは。
安全・安心。
ウソをつく必要も、ごまかす必要もない。
私たちの仕事場には、
秘密や隠し事はありません。
お客様に安心して召し上がっていただける
お菓子を作るために、最優先すべきこと。
たくさんのアイデアと、
たゆまない努力と、
たっぷりのまごころを込めて、
つくりました。
YOKUMOKUのお菓子が、
温かい笑顔と、
幸せなひとときを、
つくることができますように。
常識を破る
今から40年前、日本は高度成長時代にあり、大量生産・大量消費への道を突き進んでいた頃。普及していた量産型の焼き菓子は、安価で日持ちのするマーガリンやショートニングを使ったものが中心で、物流の段階で壊れないようしっかり焼き上げたものばかりでした。
バターをふんだんに使った風味の良いものは、高価で日持ちがしない上に、割れやすく繊細なため、そのおいしさが一般の家庭に伝わる機会はきわめて限られていたのです。
「バターをたっぷりと使った、繊細なお菓子の量産」。
それは、菓子業界の常識を覆す、とても大きな挑戦でした。
バターならではの欠点として捉えられていた、いくつもの課題を克服することができれば、誰も真似のできない、新しいおいしさを創り出すことができる。情熱にあふれ、職人気質に富んだヨックモックの創業者は、かつてないお菓子づくりに挑戦することを決めたのです。
そのアイデアの源には、彼が初めて訪れたパリで見た、街のお菓子屋さんの風景がありました。
菓子職人が丹精込めて作ったお菓子が、できたての香りと共に厨房からお店へ運ばれ、ショーケースを飾る。
そこへ近所の女性や子どもたちがやってきて、言葉を交わしながら楽しそうにお菓子を選び、お気に入りを大事に抱えて家路につく。
「まごころを込めた手づくりのおいしさに、まさるものはない」。私たちが目指したのは、長い歴史を経て人々に親しまれ、生活に深くとけ込んできた欧州の伝統的な焼き菓子。中でもバターの風味を生かして作る、口当たりのとても良いものに焦点を合わせます。それは楕円形の形状と、焼き上げた時できる気泡が、ざらざらとした猫の舌のように見えることから、ラングドシャー(猫の舌)と呼ばれているものでした。
めざしたのは、はじめてのおいしさ。「シガールの誕生」
バターのコクと風味を最大限に生かし、サクサクとした軽い口当たりと繊細な口溶け。一度食べたら、また食べたくなる。目指したのは、そんな画期的とも言えるお菓子でした。
なかでもおいしさの決め手となるバターの配合は、「これ以上入れると、お菓子にはならない」というギリギリの分量まで増やし、より高いコクと風味の実現を図ったのです。結果、材料の配合比はバターが最も多く、ついで砂糖、卵、小麦粉となりました。当時、一般的な焼き菓子は小麦粉の配合が最も多かったことに比べても、全く異なる配合です。
また軽い口当たりと繊細な口溶けは、生地の厚さに関係します。
バターが多くあまつさえデリケートな生地を、薄く薄く焼き上げるのも至難の技でした。
そしてようやく焼き上がったごくごく薄い生地は、非常に壊れやすく、扱うことすら困難を極めました。
そんな時、ヒントを与えてくれたのは、17世紀にフランス人画家により描かれた一枚の絵。『巻菓子のある静物』と題されたその作品には、紙のように薄く焼き上げられた筒状のお菓子が描かれていたのです。
ここから、生地を補強するための筒状に巻く発想が生まれました。
試してみたところ、二重三重と薄い生地が重なり合うことで、独特の好ましい食感が創り出されたのです。
今までにない、新しいお菓子を創る。そんな情熱とあくなき探究心で数々の試練を乗り越え、ついに完成したお菓子は、「シガール」と名付けられました。
時は1969年。人類が初めて月面に着陸したこの年、まったく新しい味わいと食感をもち、伝説とも言えるほど大評判となった「シガール」が誕生したのです。
北海道生まれのバター
材料となる油脂は、一般的にバター、マーガリン、ショートニング等がありますが、風味の高さではバターに及ぶものはありません。YOKUMOKUの定番商品に選んだバターは、北海道の広大な自然の中で育まれた生乳から生まれ、安定した質と風味の高さ、鮮度を誇ります。
しっとりした質感も、たっぷりと含まれたバターが作り出しているのです。
日本ならではの上白糖
洋菓子の本場フランスでは、お菓子づくりに、グラニュー糖を使います。
でもYOKUMOKUが選んだのは、日本ならどの家庭にもある上白糖。
くせがなく、あっさりとした甘さのグラニュー糖に比べ、上白糖はしっとりと水分が多く、濃い甘みが特徴です。
この砂糖を使ったことで、独特のしっとり感とコクのある甘みが生まれました。
製粉も指定した小麦粉
焼き菓子を形作る小麦粉には、グルテンというたんぱく質が含まれます。
一歩間違うと、これが製品を重く固くしてしまう作用があるため、グルテンが形成しにくい薄力粉、なかでも純度の高い特等粉を選びました。
また小麦粉は、とてもデリケート。例え同じ小麦でも、製粉された環境・状況により成分に微妙な変化が生じ、焼き上がりにも差が生まれてしまいます。そこで、最も適した状態に製粉するメーカーを選び、製粉はそこに特定しています。
特別仕様のバニラエッセンス
バターをふんだんに使うしっかりとした生地に、ふさわしいバニラの香りはどんなものか。
それを突き詰めたら、特別なバニラの香料が生まれました。
マダカスカル産ブルボン種バニラスティックの天然成分を贅沢に用いた上質なもので、一般のバニラに比べ個性が強く、甘さの中にもスパイシーさが漂う香り。バターにおぼれず、バターとマッチするこのバニラエッセンスが、香ばしいアクセントを加えています。
濃厚なミルクチョコレート
バランスのよいカカオの香りと濃厚なミルクの風味は、バターがたっぷり入った生地と最高の相性をみせます。
また繊細な食感を生かすため、口溶けの良さもチョコレート選びの大切なポイントです。
リッチな味わいを、くどさを感じさせない絶妙なバランスでまとめました。
手巻きのシガール
「菓子作りの原点は、まごころのこもった手づくりにある」という創業者の信念。
そこには、創業者がかつてパリの街で出会った、お菓子屋さんでの心温まる風景が、色濃く反映しているのでしょう。お菓子を囲んで、たくさんの人々が幸せな時間を過ごす。
そのためのお菓子は、ただ高級品であれば良いというものではなく、作り手の心がこもっていなければなりません。
当初シガールの製造は、一貫してすべて手作業で行われていました。かつてない配合の生地を仕込み、驚くほど薄く焼き上げるにも、そしてそのデリケートな生地を、焼きたての熱いうちに取り上げて、くるくるっと巻き上げるにも、人の手が必要でした。というよりも、人の手でしか、繊細で慎重な技術を要するそれらの作業を、こなす事はできなかったのです。
熱さで手を真っ赤にはらしながらも、おいしいお菓子をお客様に届けたい、その一心で、作業は昼夜を通して続けられました。
菓子の声を聞く
「菓子は生き物で、菓子なりに語りかけてくる。人間が頭だけで考えてやろうとしてはだめなのだ。長年の経験を積めば、菓子の声が聞こえてくる」。
創業者は、常にお菓子のことを考え、お菓子と真剣に向き合ってきました。
そしてその信念は、社員の一人一人に、今でも連綿と受け継がれています。
何か問題が生じた時、壁にぶつかった時、社員の頭をよぎるのは「わからないことは、菓子に聞け」という創業者の一言。
それは常に原点に立ち戻るということでもあるのです。
機械も特注品
生産ラインの機械化の目的は、高品質なお菓子を、少しでも手頃な価格でたくさんのお客様に提供することにありました。
しかし、手づくりと同様の微妙な味と品質を作り出すことのできる機械を開発できなければ、機械化は絶対に行うべきではない、というゆるぎない思いがありました。
「機械にあった菓子づくり」ではなく、「菓子にあった機械づくり」はこうして始まります。
人の手は熟練することにより、繊細な作業もこなせるようになりますが、機械はそうはいきません。
製造機械の開発部隊が結成され、長期戦を覚悟の上で、粘り強く新たな機械の開発に取組みました。
さまざまなメーカーが、試作機を持ち込んで試作を繰り返しましたが、「手づくりの味」をそのまま実現することは困難を極めました。前進したかと思うと、後退する。
そんな繰り返しが何年にも渡って続けられる中、菓子職人さながらに、手づくりの技を再現できる機械が、一つ、また一つと開発されていったのです。
安全・安心の取り組み
当然のことながら、お菓子に求められるのは、おいしさだけではありません。まず何よりも安全・安心なもの。
日光・鹿沼・東京工場では、お客様に安全・安心な商品をお届けすることを目的とした食品安全マネジメントシステムの国際規格「FSSC22000」の認証を取得。
食品安全方針に従い、より厳しい工場の管理システムを構築しています。
しかしお菓子が、人の心と手のぬくもりによりおいしくなるように、衛生管理においても、大切なのは製造に携わる人の意識。
一人一人が、安全・安心をつくるのは私、という自負を持って、尽きる事のない努力を続けています。
FSSC22000認証取得工場
「FSSC22000」は、オランダにあるFSSC22000財団が開発し、非営利団体・国際食品安全イニシアチブ(GFSI:Global Food Safety Initiative)によって承認された、食品安全マネジメントシステムです。
食品安全の国際規格「ISO22000」に、より厳格な規格要求事項が追加されたシステムとなります。
生産工場では、「HACCP」の考え方を取り入れた衛生管理体制を整え、世界を視野に入れたより盤石な食品マネジメントシステムを構築し、維持・継続していくため、日光・鹿沼・東京工場にて「FSSC22000」の認証を取得。国際的に認められる衛生管理システムの中で、お菓子が日々作られています。
検査室
焼き菓子だけでなく、ロールケーキやプリンなど、より厳しい衛生管理が必要とされる生菓子類も製造しています。
そのため、工場内に検査室を設け、日々製造される生菓子類の衛生検査を実施しています。