
— Story 00 —
創業者 則一 誕生
(原点)
1917年8月、後にヨックモックの創業者となる則一は、藤縄家の四男として富山県に生を受けました。1932年、15歳の則一が従兄弟の経営する東京の菓子屋へと奉公するところから、ヨックモックの物語は始まります。
何事に対しても積極的に取り組み、納得のいくまで徹底的にやり通す性分の則一は、すぐに仕事を覚えました。同じく人形町の菓子屋に奉公していた兄の秀夫と励まし合い、将来は兄弟で店を持とうと懸命に働き、1934年にはその夢を叶えて藤縄商店を開業。三男にあたる兄の茂も富山から呼び寄せ、兄弟で力を合わせて藤縄商店を盛りたてます。
戦争によって、則一は菓子の道から離れることを余儀なくされますが、いつの日か兄弟で必ず製菓業を再開することを心の支えとしていました。終戦をむかえた頃、兄秀夫が病気で他界し、茂が戦死したことを知った則一は、自分の運命は自分で切り拓くしかないと二人の兄の意志を継ぎ、1946年に独力で藤縄商店を再開。
原材料の確保に苦労しながらもつくり出した粗末な菓子が空腹を抱える人々に笑顔を届けることができた喜びに、則一は菓子づくり一筋に生きていくことを決意するのです。
